ぷちコン感想 成果&反省(第14回、16回、18回)+エターナる反省会(その2)

エターナる反省会

 さて、前回は「ぷちコン」に関する成果と反省点でした。今回は少し自分語りとなりますが、自作ゲーム開発における反省会を行いたいと思います。俗に言う「エターナる」……自作ゲームが完成することなく、開発が中断してしまう状態になってしまうことへの反省がメインとなるので、興味ないって人は全力スルーしてください!
 あまり人に見せる内容ではないかもしれないが、ここ数年悩んでいたことへの自分なりの回答のため、もし同じような悩みを抱えている人が少しでも何か得るものがあれば幸いです。これが正解!というよりは「自分もそう思う」とか「それはちょっと違うんじゃない……?」とかを感じてもらう中で、自分なりの答えを見つけて貰えればと!

エターナったゲーム 魔法少年チトセ ロックマンみたいな2Dアクション

反省6.規模を小さく!

 これは分かってたはずなのに誰もが通ってしまう死の道(デスロード)。ぷちコンの成果&反省でも書いていたがゲーム制作は本当に時間がかかる……!自分が想定している2~3倍の時間がかかるとするならば、ゲームの規模は当初想定の半分かそれ以下にしないと、想定のスケジュールで収まらない。実際にエターナったゲームは1年で作る想定だったけど、実際には1年だと全体想定27ステージ(9エリア×3ステージ)のうち6ステージ……20%くらいしかできなかった。2~3倍どころの話じゃない。そして次の1年は3ステージしか進まず……そしてさらに次の1年は一切手がつかずにエターナった。
 個人ゲーム制作の規模はできるだけ小さくした方がいいと思っている。(もちろん、長期間モチベーションを維持できる人はその限りでない……羨ましい)今回の件で自分の同じゲームの制作モチベーションが続くのは1年程度だと分かった。そしてゲーム制作は想定の2~3倍以上の時間がかかることも踏まえると……頭の中では3ヶ月くらいで完成できそうなゲームを作るのが丁度良いと考えている。もしどうしても大規模なゲームを作りたいのであれば第1章、第2章といった形で区切りをつけて章ごとに「完成」を繰り返す形でないと、少なくとも私はモチベーションを維持できない。

反省7.×時間がない ⚪︎やる気がない

 これが今回一番の反省点の肝であり、一番耳が痛い部分。1年で想定の20%しか作業が進まなかった時、「忙しくて時間がなかったから」と月並みの言い訳をしていたが、実際は時間がないわけではなかった。

 この3年、忙しい月によっては法律スレスレの残業&休日出勤はしていたが、その中でも「新作ゲームプレイ」「月2回の映画館」「会社推奨の資格取得」「TRPGシナリオコンテスト提出や自作シナリオGM」「ぷちコン参加」「結婚式」……めっちゃ色々やってる。これで「時間がなかった」は流石に通らない。こんなことをゲーム制作を頑張っている人たちに言ったらボコボコにされるかもしれないが、要はそれらの要素と比べて自分の「ゲーム制作」に対する優先度が低かったのだ。認めたくはないが、客観的な事実としてそれは受け入れなければいけない。
 ただ、一つ間違えてほしくないのは「ゲーム制作は楽しい」と本心から思っている点。そうじゃないとぷちコン作品なんて作らないし、コミケにだって参加しない。じゃあなぜ優先度が下がってしまうのか?というのを自問自答した結果が次の反省点となる。

反省8.締切と仲間が欲しい

 私の個人ゲーム制作には締切と仲間がいなかった。これが作業優先度を下げる一番の要因だったと思う。TRPGシナリオ作成は一緒に遊んでくれるリア友のため、資格取得は会社と自分のため、結婚式は嫁のため……といった感じで「誰のためか?」が明確であり、かつ結婚式やぷちコンなどは「明確な締切」が存在した。しかし個人ゲーム開発は「誰のためか?」と聞かれると完全に「自分だけのため」となっていた。もちろん個人ゲーム開発なので「自分だけのため」で突き抜けるのは間違いではない……が、私は「誰かのために」が存在しないと優先度を大きく下げてしまうことがこの3年でよく理解できた。
 また、コミケという締切こそ存在したが体験版(未完成)という形で締切を濁してし
まった&コロナ流行で開催されなくなったという理由で締切として機能しなくなってし
まった点も大きい。少なくとも私にとって、未完成品を「体験版」として出すのは悪手
だったと思う。一度体験版で出してしまうと、締切としての役割が曖昧になってしまい
「次も完成しないなら、また体験版で出せばいいだろ……」みたいな悪循環に陥ってしまった。ただの未完成品なら体験版なんて出さない方がいいし、体験版を出すなら「目標はここで、今ここまで作っていて、この段階で一度フィードバックが欲しいので体験版を出します!」という明確なロードマップが必要だと思う。それがないならただの進捗報告によって締切という大切なラインを失うことになる。

反省9.オリジナリティとの葛藤

 さらに追い討ちをかけたのが「オリジナリティ無さすぎ問題」。ぶっちゃけ自分は
ロックマンみたいなゲーム」というオリジナリティ皆無のゲームを作っていた。一応これにも理由はあって、まずは分かりやすいシステムでゲームを完成させて地力を付けたいという思いがあった。あわよくば、既存ゲームと同じようなゲームを作っていく中でオリジナリティが勝手に滲み出てくれないかなーとか、なんの根拠もないことを考えていたりもした。
 けれどまぁ、こうなると絶望的に「売り」がない。これってどんなゲームなんですか?と聞かれて「◯◯みたいなゲームです」としか答えられないなら、そのゲームに興味を持ってもらうことは難しい(そりゃそうだ)。せめて、「○○みたいなゲームに、××要素を加えたものです!」くらいは言いたい。それか、凄まじい情熱で「◯◯みたいなゲーム」を作るしかない。第16回ぷちコンの反省でも述べたが、制作に着手する前にコンセプトを明確にしておかないと悩みながら走り続けることになってしまうためオススメしない。

これから

 というわけでぷちコンの成果&反省、エターナった作品の反省などをまとめてきた。正直自分の耳が痛い話ばかりだったが、今後はそれらの反省を踏まえて自身のゲーム制作の方針を以下の通りとしようと考えている。

方針1.規模縮小

 ぷちコン規模(2~3週間で作れるもの)に毛が生えた程度……それが自分の実績、作業優先度から考えられる「完成可能」な作品規模だと思う。まずはここから再出発する。この規模だと「コミケ出展」よりも「ブラウザゲームとして公開」の方が作品規模と公開形式が一致しているように感じるが、締切が欲しいという思いもあり少し悩みどころである。
 ゲーム自体はブラウザ上で公開し、今回のように感想や作品紹介をまとめたものをコミケでコピ本出展……というのも良いかもしれない。この辺りはもう少し検討する。

方針2.ターゲット層の明確化

 今後はターゲット層=作品の完成を喜んでくれる人を増やしたいと考えている。もちろん「自分の作りたい」という気持ちは優先するが、それと同時に「それを求める誰か」がいるゲームを作る……というのを今後の方針としたい。ぶっちゃけ、孤独感がキツい。
 具体的には、自分の好きなアニメやゲーム、VTuberの同人ミニゲームとかどうだろう
か?と思っている。そうすれば同じ題材を好きな人には興味を持ってもらえるし、題材をゲームに落とし込む上でオリジナリティを出せるのではないか?と思っている。


おわりに

 たかだか一個人ゲーム制作者の乱文をここまで読んで頂きありがとうございました。おそらくこれを読んでいる方も個人ゲーム制作者かと思っていますが……どうでしょう?制作
は順調でしょうか?私は上手く制作が進められず上記の通り再出発を予定していますが、一人でも多くの個人ゲーム制作勢が自分の理想のゲームを世の中に出せるよう心から応援しています。
 個人ゲーム制作はなかなか完成が難しいジャンルだと思いますが、お互いがんばりま
しょう!また、どこかでお会いできることを信じて!!