【感想】インディーゲームサバイバルガイド
はじめに
2022年、記念すべき一冊目の読書感想!
「インディーゲームサバイバルガイド」
インディーゲーム・サバイバルガイド | 一條 貴彰, PLAYISM |本 | 通販 | Amazon
著者は「Back in 1995」などを作成された一條さんですね。
次回作の「デモリッション ロボッツK.K.」の「動画配信の視聴者も参加できる」という特徴が非常に印象に残っています。
本著は以下の5章に分かれており、途中に開発者との対談を挟む形式となっています。
1章:誰でもゲームを全世界へ販売できる時代
2章:ゲームを「完成させる」ために必要なこと
3章:ゲームを「知ってもらう」ために必要なこと
4章:ゲームを「配信する」ために必要なこと
5章:ゲーム開発を「継続する」ために必要なこと
実際にインディーゲームを開発~配信している著者ということもあり、どの章も具体的&実用的な情報が並んでいます。みんな読んで。
さて、その中でも特に私が読んで良かったと感じたのは以下の2点でした。
1.開発から配信までの全体像が掴める
2.最適な戦略を考える機会が得られる
もう少し詳しく見ていきましょう。
1.開発から配信までの全体像が掴める
私は自作ゲームの開発が2年ほど停滞してしまっているポンコツ開発者ですが…結論から言うと、今この本を読めて良かったです。
というのも、私が本著を読んで真っ先に感じた感想は…
いや、冗談じゃないですよこれが。
本当に…本当にやることが多い!
私の直近の課題は「ゲームを完成させること」なので、2章までの内容がメインかと考えていましたが…2章を読み終わっても3章、4章、5章とやるべきことがこれでもかと出てきます。
(ちなみに、2章を呼んだ時点で「あーこれもやらないとな~」と思って書き出したタスクが10個以上並んでいました。)
全てをやらないといけない!と怖気づく必要はないですが、「全体でこれだけのタスクがある」というのを事前に知っておくのは、とても大切なことだと思います。
個人の感想ベースになってしまいますが、実際の仕事やゲームジャムで「後から出てきた予期せぬタスク」というのは本当にスケジュールの混乱や心労に繋がるので…(遠い眼)
そういう意味も含めて、現時点で本著を読むことによって開発の「全体像」を掴むことができたのは非常に有意義だったと思いました。
2.最適な戦略を考える機会が得られる
続いて、本著で最も心に残ったのは「自分のゲームに最適な戦略を考え続ける」という一文でした。
結局のところ、本著に記載されている「タスク」や「戦略」はあくまで一例でしかなく、「自分のゲームに最適な戦略」は自分の中で考え続けるしかありません。
ただ、いきなり「自分のゲームに最適な戦略は何ですか?」と聞かれても答えるのはなかなか難しいと思います。(私には無理でした)
そこで非常に役に立ったのが、本著の「対談」でした。
本著に掲載されている対談では様々な開発者…それも、実際にゲーム開発~配信までを行った経験のある実力者の「開発への思い」が記されています。
これらの「開発への思い」を読んでいると、自分の中で「その意見はちょっと違うかも…」とか「すごい共感する!」という気持ちがものすごく湧きました。
「自分のゲームに最適な戦略は何ですか?」という問いに答えるのが難しくても、「私は〇〇という戦略でゲームを開発しています。」という意見に対して「共感する/しない」であれば簡単に答えることができます。
※俗にいう、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンですね。
本著を一冊読み終えるまでに、私は何度も上記のような体験を通じて「自分のゲームに最適な戦略」について考えることができました。
それだけでも、十二分に本著を読む価値はあったと感じます。
おわりに
感想って…書くのが難しい!(汗)
先に述べた通り、私は「ゲームが完成していない」人間ですので、ゲーム開発以降のタスクも網羅する本著の魅力を十分には理解しきれていないでしょう。
そんな私でも上記に述べたような魅力を感じ、値段以上の価値を感じることができた本著は非常に良い本だと思います。
しばらく手元に置いておき、個人ゲーム開発の完成が見えてきたら再読したいと思います。そのころには、今以上の価値を感じることができるでしょう。
それでは、再読が叶うその日まで。