【感想】キングスマン:ファースト・エージェント

はじめに

呪術廻戦と同時に鑑賞してきたキングスマン

実は前作を見ていなかったので、楽しめるのか?とも考えていましたが、「ファースト・エージェント」の名の通り「前日譚」でしたので、割と問題なく楽しむことができました。

 

では、感想に行きましょう。

 

※ここからはやや映画のネタバレを含みますので、注意してください。

 

1.アクションあり、コメディあり、シリアスありの全部盛り!

本作の魅力はやっぱり迫力のあるアクション!英国紳士のスタイリッシュなアクションはそれだけで十分に観る価値があると思います。

特にCMでも紹介されていたラスプーチンとの闘いで、音楽に合わせながら踊るように戦うシーンはとても印象に残りました。

 

英国紳士らしい(?)強烈な皮肉の掛け合いなど、思わずクスリとしてしまうシーンも多く、キングスマンらしいコメディ&アクションは健在でした。

 

加えてこの作品は第一次世界大戦がテーマということもあり、シリアスなシーンも多かったです。(鑑賞前は、もっとアクション寄りの映画だと思っていました)

ただしそれらのシリアスなシーンは全く蛇足ということはなく、しっかりと戦争の悲惨さや無情さを訴えかける内容となっており、非常にリアリティが感じられる内容にまとまっていました。

 

2.実際の歴史に基づく物語

歴史の裏では本当はこんなことがあった…!という作風の今作。

良いですね!こういう「歴史の真実は〇〇だったんです」パターンは私は好きです(笑)

 

私は第1次世界大戦の史実にとても詳しいわけではないですが、そんな私でも分かりやすく、かつ納得感を持って物語が展開されていきます。

あまりの出来の良さに、ノンフィクションかと思ってしまうくらいでした(笑)

 

私はTPPGのGMなどで実際の事件や都市伝説を題材にすることも多いので、参考にできる点も多かったです。

・誰でも知っているような人名などを中心に扱う

ラスプーチンやニコラス皇帝、ジョージ国王などなど…

・詳しい人しか知らないような内容に関しては、説明のシーンを挟む

⇒恥ずかしながら、第一次世界大戦時のイギリス、ドイツ、ロシアのトップがいとこ同士であることは本作で初めて知りました。

・さらに詳しい人しか知らないような内容に関しては、「知らなくても問題ない」物語の展開となっている。

サラエボ事件や、マタ・ハリ(女スパイ)などは作中で名言されず、知らなくても物語を理解できるようになっていました。

 

このあたりの構成は、非常に上手だな~と素直に感心していました。

 

3.求められているものについて

さて、メインとなる感想は上記で終わりなのですが、本作の感想を書く際に少し気になった点について。

 

本作の感想を他サイトなどで調べた時、「キングスマンにシリアスは求めていない!もっとアクションをくれ!!」という感じの低評価が割と多かったんですよね。

これは少し気になる内容でした。

 

正直、シリアスシーンの作りこみに関しては上述した通りとても良い出来だったと思います。

そのため上記の低評価は純粋に「求めるもの」と「提供されたもの」に差があったためだと思います。

 

まぁ、シリーズ物の続編には必ず上記のような低評価はつきものですが、個人的にシリアスシーンの出来が良かったと感じただけに、このような理由で低評価が付けられてしまうのはちょっと悲しいなぁと思いました。

 

どうにかこのようなミスマッチを減らす手段がないかとも考えましたが…まぁ、そんな都合の良い手段はそうそう見当たらないですよね…

 

続編物を作成する際に前作と全く同じことをしていた場合、新規ファンを獲得できずに先細りになってしまいます。

既存ファンを満足させつつ新規ファンを獲得するためには、前作と異なることに挑戦する必要がありますが、その際に上記の「こんなの〇〇じゃない!」が一定数発生してしまうことはしょうがないのかもしれません。

 

最終的に全体的な作品の質を高めることで、「新規ファンの高評価」ー「〇〇じゃない!の低評価」がプラスになるようにするしかないのか…?

 

まぁ、本音を言うと「〇〇じゃない!」の人には、not for meの精神でわざわざ低評価を付けないでほしいですが…

 

おわりに

最後に少し愚痴っぽいことを書き連ねてしまいましたが、キングスマン初見の私にもとても楽しめる内容だったと思います。

 

アクションが好き、歴史ものが好きという方には間違いなくお勧めできる作品でした。

 

以上!